オーストラリアは移民国家として知られています。国民の国に対する態度に二面性があると言われています。
その一面は自主自立の精神に富み、国に頼らず自分たちの力で生活を築くことを好み、自由を求め権威を嫌うそうです。スワッグマン(放浪的な開拓者)を歌った「ワルチング・マチルダ」は第二の国歌として愛唱されています。社会サービスでも非営利団体が実施主体として大きな役割を占め、コミュニティのネットワークサービスが充実しているなどの特徴があります。
その反面、国に対して期待するところも多く、国が国民の生活を保障すべきだとする考えも強い。このような二面性は、初期の移民が流刑囚で、政府からの補給に頼っていた(ニューサウルスウェールズ州)のに対し、自由意思で移民してきた(ビクトリア州)は自主自立と開墾の精神に燃えていたという移民の二面性に由来しているらしい。また、オーストラリアは連邦国家で、1901年にそれまで別々の植民地だった6州が統合され国家となりました。今でも州によてその社会は異なっているのも特徴の一つと言えます。